コラム | 2024-04-16
漂白剤の正しい使い方は?種類別・目的別の使用法とよくある質問
漂白剤の正しい使い方は?種類別・目的別の使用法とよくある質問
真っ白なシャツの襟元についた黄ばみやタオルの黒ずみなど、洗濯しても落ちにくい汚れに効果的な漂白剤。 汚れや黄ばみをきれいに落としてくれるため、日々のお洗濯には欠かせないという方も多いのではないでしょうか。 しかし、漂白剤は使い方を間違えると、衣類を傷めたり、人体に悪影響を及ぼしたりするおそれがあるため注意が必要です。 この記事では、塩素系と酸素系の2種類の漂白剤の特徴と、洗濯や掃除での目的別の正しい使い方を解説します。効果的に漂白剤を使用し、衣類を清潔に保ちましょう。
漂白剤の基礎知識
漂白剤は、衣類や布製品の汚れやシミを漂白し、カビや細菌を除去する殺菌効果も期待できます。漂白剤を効果的に使用するために、正しい知識を蓄えておきましょう。
漂白剤とは?
漂白剤とは、衣類や布製品の汚れやシミを漂白し、白さを復活させるためのものです。また、カビや細菌を除去する殺菌効果も持ち合わせています。
漂白剤と洗剤の違い
漂白剤と洗剤は、汚れを落とす目的では同じですが、そのメカニズムは異なります。洗剤は、界面活性剤によって汚れを乳化し、水で洗い流せる状態にして汚れを落とすというメカニズムです。 一方漂白剤は、酸化剤によって汚れの分子構造を破壊し、無色透明な物質に変換して白くしています。 そのため、洗剤では落ちにくい頑固な汚れやシミでも、漂白剤なら効果を発揮する可能性があるのです。
漂白剤の仕組み
漂白剤には、大きく分けて塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の2種類があり、それぞれ異なる酸化剤が含まれています。塩素系漂白剤の主な成分は、「次亜塩素酸ナトリウム」です。 塩素系漂白剤は、強力な漂白力と殺菌効果を持ち、繊維の色まで漂白してしまうほどの強い漂白力を持ちます。色柄物に使用すると、色落ちの原因となってしまうため注意しましょう。 酸素系漂白剤の主成分は、「過炭酸ナトリウム」や「過酸化水素」です。酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べて漂白力は弱くなりますが、色柄物にも使用できます。 粉末タイプは油汚れにも効果があり、除菌・消臭効果も期待できるため掃除にも活用できます。液体タイプは油汚れには向きませんが、デリケート素材にも使用できるほどやさしい漂白剤です。 それぞれの漂白剤の特徴を理解し、目的に合わせて使い分けましょう。
漂白剤の正しい使い方
漂白剤は、衣類の白さを復活させたり殺菌したりする効果がありますが、使い方を間違えると繊維を傷めたり人体に悪影響を及ぼすおそれがあります。ここでは、漂白剤の正しい使い方をご紹介します。
種類別の正しい使い方
- 塩素系漂白剤
塩素系漂白剤は、強力な漂白力と殺菌効果を持つ漂白剤です。白物の衣類に使用でき、カビ・血液・泥汚れなど、頑固な汚れを落とすのに効果的です。 しかし、色柄物に使用すると色落ちし、金属に触れると腐食するおそれがあるため注意が必要です。 また、他の洗剤と混ぜると危険なガスが発生するため、使用時は換気を十分に行う必要があります。
- 酸素系漂白剤
酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べて漂白力は劣るものの、色柄物にも使えるのが特徴です。除菌・消臭効果も高いため、衣類の汚れを落とすだけでなく、掃除などにも幅広く活用されています。 洗濯に使用する場合は、洗剤と一緒に洗濯機に入れたり、汚れに直接塗布したりして使用すると効果的です。
- 還元型漂白剤
酸化型漂白剤は、汚れに含まれる酸素を還元することで色素を除去して漂白します。塩素系や酸素系の漂白剤では落としきれない、鉄サビ汚れや黄ばみに強くい漂白剤です。 色柄物や、水洗いできない衣類には使用できないため注意しましょう。塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生するおそれがあるため、絶対に混ぜて使用しないようにしてください。
目的別の正しい使い方
- 衣類全体の汚れを漂白する場合
衣類全体の黄ばみや黒ずみなどが気になる場合は、全体漂白を行います。漂白剤の力で白物をより白く、色柄物はより色が鮮やかにすることができます。 白物なら塩素系漂白剤を、色柄物なら酸素系漂白剤を使用してつけ置き洗いをしましょう。
- 部分汚れを漂白する場合
食べこぼしなどの部分汚れを漂白したいときは、汚れに直接液体タイプの酸素系漂白剤を塗布してから洗濯します。 漂白剤を塗布した後、10分程度置いてから洗濯機に入れて通常通り洗濯しましょう。
- 頑固な汚れを漂白する場合
時間が経って落とせなくなった頑固な汚れには、粉末タイプの酸素系漂白剤が効果的です。 40℃以下のぬるま湯に粉末タイプの酸素系漂白剤を溶かし、1~2時間つけ置きしてから通常通り洗濯しましょう。
- 除菌・殺菌する場合
通常の洗濯に、漂白剤を加えるだけでも除菌・殺菌効果が得られます。白物なら塩素系漂白剤を、色柄物なら酸素系漂白剤を使用しましょう。 ただし、すべての菌を除菌できるわけではありません。
漂白剤の使い方に関するQ&A
漂白剤は、衣類の汚れを落とすだけでなく、除菌・消臭効果も期待できる便利なアイテムです。ここでは、漂白剤を使う際の疑問にお答えします。
漂白剤が使えない衣類はどう見分ける?
衣類の洗濯表示を確認しましょう。漂白剤が使えない衣類には、三角形の記号の中に「×」印が付されています。 基本的に漂白剤は、綿・麻・アクリル・ポリエステル以外の生地以外には使用できません。
漂白剤は色落ちしない?
酸素系漂白剤は色柄物にも使用できますが、塩素系漂白剤は色落ちする可能性があります。使用する際は、必ず目立たない場所で試してから使用しましょう。
酸素系漂白剤の液体と粉末はどう使い分ける?
粉末の方が、液体よりも漂白力が高いという特徴があります。普段の洗濯では液体で汚れやニオイを落としながら、頑固な汚れを落とす際のつけ置き洗いには粉末を使用するのがおすすめです。
赤ちゃん向けの衣類に使っても良い?
洗濯用の漂白剤は、洗いあがりの段階にはすべて洗い流されているため、赤ちゃんの衣類にも使用できるとされています。 しかし、すすぎ残しのおそれもあるため、刺激の強い塩素系漂白剤は避けるのが無難です。
漬け置き洗いの時間の目安とその後の手順は?
汚れの種類や漂白剤の種類によって異なりますが、10分~1時間程度が目安です。つけ置き後の洗濯物は、つけ置き液を捨ててから通常通り洗濯機で洗濯してください。
キッチンの食器にも使える?
衣料用漂白剤も、キッチン用漂白剤と主成分は同じであるため、キッチンの食器にも使用できます。 ただし、衣料用漂白剤には界面活性剤が入っていないため、油汚れを落とした後の食器に使用しましょう。 また、どちらの漂白剤も洗剤などに混ざると有毒ガスが発生するおそれがあるため注意が必要です。
「漂白剤の正しい使い方を学び、衣類を白く清潔に保とう
漂白剤の基礎知識や正しい使い方、気になる疑問点などをご紹介しました。 衣類を清潔に美しく保つために欠かせない漂白剤ですが、使用方法を誤ると人体に悪影響を及ぼすおそれがあるため注意しましょう。 衣類の洗濯表示や漂白剤の説明文をしっかり読み、正しく使用すれば、衣類をより清潔に長く楽しめるでしょう。 宅配クリーニングサービスの「せんたく便」では、お預かりした衣類を一点一点確認し、それぞれに合わせた適切な方法でクリーニングを行っています。 洗濯で失敗したくない大切なお洋服や自宅での洗濯が難しい衣類は、ぜひ「せんたく便」にお任せください。
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