コラム | 2023-02-15
ウェットクリーニングのメリットとは?基礎知識や注意点
ウェットクリーニングのメリットとは?基礎知識や注意点
クリーニングには、大きく分けて「ランドリー」「ドライクリーニング」「ウェットクリーニング」の3つの洗い方があります。ランドリーは、大型のドラム洗濯機などを使用し高温の水で洗い上げる方法。ドライクリーニングは、水洗いできない衣類を有機溶剤で洗い上げる方法です。ウェットクリーニングはその名の通り、水で濡らして汚れを落とす方法ですが、家庭での洗濯やランドリーとは異なる点がいくつかあります。今回は、ウェットクリーニングの基礎知識やメリット、注意点などをご紹介します。
ウェットクリーニングの基礎知識
ウェットクリーニングは、自宅での洗濯やドライクリーニングとは異なる特徴を持つ洗濯方法です。まずは、ウェットクリーニングの基礎知識をご紹介します。
ウェットクリーニングの特徴
ウェットクリーニングとは、ドライクリーニングが推奨されている衣類を、水を使って洗浄する方法です。ドライクリーニング推奨の衣類とは、ウールやカシミヤ、シルクなど、水洗いすると型崩れや縮み、風合いの変化などが起こるおそれがある衣類を指します。洗濯表示で「手洗い×」になっているものは、通常はドライクリーニングが適用されます。 ウェットクリーニングは、本来は水洗い不可とされているものを水で洗うため、専門の技術と知識が求められます。その分、通常のクリーニングに比べて費用や時間が多く必要となりますが、ドライクリーニングにはないさっぱりとした仕上がりが得られるのが特徴です。 また、特殊な技術で水洗いするため、ドライクリーニングでは落としきれない水溶性汚れをしっかりと落とします。汚れによる劣化を防ぎ、大切な衣類を長持ちさせるのに効果的です。スーツやドレスなど、高価でデリケートな服には特におすすめできるクリーニング法といえます。
ウェットクリーニングの洗濯表示の見方
2016年12月から新しい洗濯表示に変更され、ウェットクリーニングのマークが表示されることになりました。ウェットクリーニングに関するマークは、全部で4種類あります。 Wの文字を丸で囲んだマークが、通常のウェットクリーニング可能な衣類を表す表示です。上記のマークの下に1本線の入ったものが、弱いウェットクリーニングが可能な衣類、2本線のものが、非常に弱いウェットクリーニングが可能な衣類を指します。バツ印のあるものは、ウェットクリーニング不可の衣類です。クリーニングに出す前に、洗濯表示をチェックしてみましょう。
ウェットクリーニングの方法
ウェットクリーニングの洗浄方法は、水槽やたらいなどで手洗いするほか、優しく洗い上げる洗濯機を使うのが一般的です。衣類の種類に合わせて専用の洗剤を使用しますが、場合によっては洗剤や資材などの調合も行われます。 脱水は、型崩れやよれ、しわなどのダメージを防ぐために絞らずに行います。乾燥する際は、生地の収縮を防ぐために濡れたまま専用のプレス機にかけ、自然乾燥させるのが一般的で、乾燥機は使用しません。縫い目の収縮などにも気を配りながら、アイロンやプレスで仕上げます。
ウェットクリーニングのメリット
ウェットクリーニングは、通常のクリーニングでは得られない仕上がりが期待できます。ここでは、ウェットクリーニングのメリットを具体的にご紹介します。
水洗いできない衣類を水洗いできる
水洗いできない衣類とは、水の影響を受けやすい素材やデリケートな素材のものを指します。ウェットクリーニングは通常の水洗いとは違い、シリコン剤などの入った洗剤で、繊維のキューティクルを守りながら洗浄します。脱水・乾燥時にも細心の注意を払って行うため、デリケートな衣類も水洗いすることが可能になるのです。 ウェットクリーニングは、ドライクリーニングでは落としきれない汗などの水溶性の汚れを落とすことができます。スーツや制服、コート、ジャケットなどは、知らず知らずのうちに汗や汚れがついているものです。衣替えする前にクリーニングに出して、黄ばみや汗染み、カビなどのトラブルを防ぎましょう。
型崩れや生地の縮み、色落ちがしにくい
家庭用洗剤にもドライ用の洗剤がありますが、水を使って洗うことになるため、型崩れや縮み、色落ちなどのリスクを伴います。ウェットクリーニングは、専門の知識・技術を使用したクリーニング方法です。適切な洗剤量や配合を見極め、さまざまな技術を駆使してクリーニングを行うため、大切なお洋服を洗濯による失敗から守ることができます。
ドライクリーニングでは落とせない汚れが落ちる
ドライクリーニングは、油性の溶剤を使用し、乾いたまま汚れを落とすクリーニング方法です。食べこぼしや化粧汚れなど、油性の汚れを落とすのには効果的ですが、水溶性の汚れを落とすのには向いていないとされています。 一方、ウェットクリーニングは、汗・アルコール・ジュースなどの水溶性の汚れを落とすのに有効です。水洗いすることで、ドライクリーニングでは得られないさっぱりとした洗い上がりが期待できます。
ウェットクリーニングの注意点
ウェットクリーニングは、特殊な技術を用いるクリーニング法です。そのため、通常のクリーニングとは異なる注意点があります。ウェットクリーニングに出すときは、以下の点に注意しましょう。
店ごとに技術に差がある
JISでは、ウェットクリーニングは「特殊な技術を用いた業者による繊維製品の水洗い処理」と定義されています。本来水洗いできないものを水洗いするため、さまざまなリスクを伴うクリーニング法といえます。 また、ウェットクリーニングは、衣類の種類や汚れの状態に合わせて処理方法が異なり、ランドリーやドライクリーニングのように統一された基準がありません。そのため、店の設備やスタッフの技量により仕上がりに差が出るといわれています。クリーニングのプロでも難しいクリーニング法とされているため、失敗を避けるためにはウェットクリーニングに力を入れているクリーニング店選びが大切です。
油性の汚れが落ちにくい
ウェットクリーニングは、水溶性の汚れは落とせても油性の汚れは落としきれません。ドライクリーニングのほうが皮脂や油汚れに対して洗浄力が高いため、落としたい汚れに合わせてクリーニング方法を選ぶと良いでしょう。「せんたく便」では、素材やシミの状態でドライクリーニングやウェットクリーニングを使い分け、適切な処理を行っています。水溶性、油性問わず、汚れに悩んだときはぜひご相談ください。
料金が割高な傾向にある
ウェットクリーニングは、洗浄や乾燥、仕上げそれぞれに専門的な技術が必要となるクリーニング方法です。通常のクリーニングに比べて手間と時間を要し、リスクも伴うため、料金が割高に設定されていることが多く見られます。ただし、仕上がりの良さは格別であり、家庭では真似できないプロの仕上がりが期待できます。料金が気になる場合は、お得に利用できるクリーニング店を探してみましょう。
ウェットクリーニングなら、「せんたく便」にお任せください!
ウェットクリーニングは、確かな知識と技術を要する特殊なクリーニングです。ドライクリーニングでは得られない、水洗いならではのさっぱりとした洗い上がりが期待できます。大切な衣服を汗染みや黄ばみなどのトラブルから守るためには、衣替えの前にしっかり汚れを落としておくことがおすすめです。衣替えの際は、ぜひ「せんたく便」のウェットクリーニングをお試しください。