コラム | 2023-02-15
コーヒーの染み抜き手順|外出先での応急処置、落ちないシミの対処法
コーヒーの染み抜き手順|外出先での応急処置、落ちないシミの対処法
コーヒーの染み抜きは、できるだけ手早く、正しい手順で行うことが大切です。色の濃いコーヒーが衣類などにつくと、不安になってしまいますよね。この記事では、コーヒーが衣類などについた際の対処法に加え、時間が経ってしまった場合や、カーペットなどにこぼしてしまった場合の対処法もご紹介していきます。 落ち着いて対処できるよう、正しいコーヒーの染み抜き方法をチェックしておきましょう。
コーヒーの染み抜きの基本的な流れ
コーヒーをこぼしてしまったときは、焦らず正しい対処が大切です。まずは、染み抜きの手順を確認しておきましょう。
コーヒーのシミの特徴
衣類に汚れがつくシミには、「水溶性」と「油溶性」の2種類があります。混ぜ物のないコーヒーは「水溶性」のシミなので、水で落としやすいのですが、ミルクやコーヒーフレッシュなどを含んだカフェオレなどでできるシミは「油溶性」になり少し厄介です。 油溶性のシミの場合、洗濯機で洗うだけでは、シミが落ちない場合もしばしば。洗濯機で洗う前に、シミ取り作業を行うのがおすすめです。
コーヒーの染み抜きの手順
- Step1.必要な道具を用意する
まず、ハンカチやタオルなど、乾いた布を2枚用意してください。加えて、台所用の中性洗剤、歯ブラシを用意します。
- Step2.服を裏返して下側に布を当て、水分を取り除く
服を裏返し、その下側に乾いた布(ハンカチやタオルなど)をあてがいます。そして、もう1枚の布で、コーヒーの染み部分をトントンと軽くたたきます。この工程で、コーヒーの水分をしっかり吸収させましょう。 優しく叩くのが、上手なシミ抜きのコツです。シミ部分をこすったり、強くたたいたりして強い刺激を与えると、かえってシミが広がってしまうこともあるので、注意しながら進めていきましょう。
- Step3.布でシミを挟み、中性洗剤を付けて軽く叩く
コーヒーの水分を取ったら、今度はシミの部分に台所用の中性洗剤(食器用洗剤)を付けます。そして、歯ブラシで軽くポンポンと叩いてください。すると、Step.1の段階で下側にあてがっていた布へ、コーヒーのシミを移動させることができます。
- Step4.水やぬるま湯ですすぐ
桶か洗面器、洗面台などにぬるめのお湯か水をいれ、服をしっかりすすぎます。お湯は汚れを落としやすいですが、色落ちや型崩れのリスクも高くなるため、基本的には水洗いがおすすめです。 また、中性洗剤によってシミが表面に浮いてくるため、ゴシゴシ手洗いや揉み洗いをする必要はありません。この手順までを終えて、シミがまだ残っているようなら、Step3とStep4をもう一度試してみてください。繰り返す際も、強くこすったり揉んだりしないようにしましょう。
- Step5.洗濯機を使ってシミを落とす
Step4までの手順を終えたら、いつものように洗濯機で洗ってください。
【シチュエーション別】コーヒーの染み抜き方法
外出先でコーヒーをこぼしてしまったり、時間が経ってからシミに気づいたりすることもありますよね。ここでは、シチュエーション別の染み抜き方法をチェックしておきましょう。
外出先でコーヒーをこぼした場合の応急処置
自宅でコーヒーを服にこぼしてしまったときは、落ち着いて対処できますが、外出先でコーヒーを服にこぼすと、突然のトラブルに慌ててしまうかもしれません。 外出先でコーヒーを服にこぼしたときも、まずは水分を取ることが大切です。シミの裏側に、手持ちのタオルやハンカチを当てて、濡らしたティッシュやハンカチで、軽くトントンと叩きながら水分を取っていきましょう。強くこすったり叩いたりせず、優しく叩いて、タオルやハンカチにシミを移してください。 水分を取ることで、水溶性のシミであるブラックコーヒーの色素を、その場でできる限り落とすことができます。残ったシミは、帰宅後に中性洗剤を使って、落としていきましょう。
時間が経ったシミへの対処法
「あ! こんなところにコーヒーのシミが!」と、時間が経ってから気づくこともあるでしょう。時間が経ったコーヒーのシミは、中性洗剤ではなかなか汚れが浮いてこず、思うように染み抜きができないケースも多いです。 時間が経った頑固なコーヒーのシミには、酸素系漂白剤が効果的です。漂白剤には、酸素系と塩素系の2種類があります。塩素系漂白剤のほうが、シミを落とす力は協力ですが、服の色や柄まで落ちることもあるため注意が必要です。 塩素系漂白剤を使って染み抜きをするときは、色落ちの心配がない衣類かどうか、確認してから使うよう気を付けておきましょう。
カーペットにコーヒーをこぼした場合の対処法
カーペットや絨毯にコーヒーをこぼしてしまったときは、最初にタオルやティッシュで水分をとり、その後中性洗剤でよごれを落としましょう。 中性洗剤は、水で薄めてからタオルに含ませて使います。中性洗剤を含ませたタオルを、カーペットのシミ部分にあてがい、軽く叩きながら汚れを落としていってください。 その後、水で濡らした別のタオルで中性洗剤を拭き取り、カーペットをしっかり乾燥させます。
コーヒーの染み抜きの注意点
ここでは、コーヒーの染み抜きをするときに注意しておきたいポイントをまとめました。焦って洗おうとせず、まずは、衣類の洗濯表示を確認してみましょう。
染み抜き前に洗濯表示を確認する
洋服のタグには、必ず洗濯表示があり、どのような洗濯が可能かを確認できます。コーヒーを洋服にこぼしてしまったときは、まず「水洗いの可/不可」を確認してください。 洋服の素材がウールやシルクの場合は、洗濯不可と表示されていることもあります。自宅で洗えない場合は、クリーニング店に相談してみましょう。
漂白剤を使う前に色落ち確認をする
時間が経ったコーヒーのシミを取りたい場合は、漂白剤を使う必要があるかもしれません。白いワイシャツやブラウスなどであれば問題ありませんが、色柄物の服に漂白剤を使う場合は、あらかじめ服が色落ちしないか確認しておきましょう。 漂白剤を付けた布で、服の目立たない部分を軽く叩いてみてください。漂白剤を付けた布に色がついていたら、漂白剤による色落ち・柄落ちが起きる可能性が高いです。漂白剤の使用は避けたほうがよいでしょう。
コーヒーのシミはすぐに落とすよう心がける
ミルクやコーヒーフレッシュを入れていないブラックコーヒーであれば水溶性なので、すぐに水分をとれば、染み抜きも比較的簡単です。しかし、シミができてから時間が経てば経つほど、染み抜きは難しくなります。早めの対処を心がけましょう。 自宅ではもちろん、外出先でもコーヒーが服についたら、すばやくハンカチをあてがい、トントンと水分を取ってください。もし、時間が経って染み抜きが上手くいかない場合は、近くのクリーニング店に相談してみましょう。自分で何度もチャレンジすると、生地を傷めかねませんので、困ったときは、プロに依頼するのが安心です。
コーヒーの染み抜きは優しく早くがポイント
コーヒーのシミができると、取れないのではないかと不安になってしまいますが、落ちつていて手順を踏めば、ご自身でも対応が可能です。ただし、時間が経てば経つほど繊維に色素が染み込み、頑固なシミになっていくので、早めの対処が欠かせません。収納スペースの一角に、乾いた雑巾を常備しておけば、素早く対処できるので便利です。そして、染み抜きが上手くいかないようであれば、生地を痛める前に、近くのクリーニング店に相談してみてください。